今回取り扱う問題は2018年早稲田大学の問題です。
素数を扱う整数問題で、頻出の問題です。素数の整数乗は素因数を1つしか持たないという点を利用していきます。
それではさっそくやっていきましょう。
勉強おすすめアイテム
問題文
$$n\geqq 2,\,b\,は素数,\,a^2=b^n+225$$
これから先は解説になります。
自力で解いてみたい方は、ここでいったんストップして挑戦してみてください。
動画で解説を見たい方へ
YouTubeでも本問題を解説しています。
動画での解説は下記より確認できます。
YouTubeでも数学・算数の良問や難問を解説しています。
良かったらチャンネル登録してもらえると嬉しいです。チャンネル登録はこちら
本問題を解く上での考え方・ポイント
さて、今回の問題は整数問題なわけですが、整数問題を解く上で、9割以上は下記の解き方で解くことができます。
②条件から範囲を絞る
③倍数や余りに注目する
そして、今回の問題を見た瞬間に気づいてほしいことが、$225=15^2\,$なので、$a^2-15^2$から因数分解して$\,(a+15)(a-15)\,$と積の形を作れるなという点に気づいてほしいです。
そうすると、$b^n\,$を積の形で表すことができました。
$b^n\,$は当然素因数$\,b\,$を$\,n\,$個持つということなので、$(a+15)\,$と$\,(a-15)\,$はそれぞれ$\,b^{0以上の整数}\,$で表すことができます。
解答・解説
解答
$a^2=b^n+225$
$\Leftrightarrow a^2-15^2=b^n$
$\Leftrightarrow (a+15)(a-15)=b^n$
よって、
$\begin{cases} a+15=b^k\cdots ①\\ a-15=b^l \cdots ②\end{cases}$
$(k,\,l$は$\,0\,$以上の整数,$\,k+l=n$,$k>l\,)$
$①-②\,$より
$b^k-b^l=30$
$\Leftrightarrow b^l(b^{k-l}-1)=30\,$ $(\because \,k>l)$ $\cdots ③$
$30=2\cdot 3\cdot 5,\,b\,$は素数より
$b^l=1,\,2,\,3,\,5\,$
すなわち、$l=0,\,1\,$に限られる。
(ⅰ)$\,l=0\,$のとき
③より
$b^k -1=30$
$\Leftrightarrow b^k=31$
$\therefore \,$ $b=31,\,k=1$
$n=k+l\,$であるから、$n=1\,$となるが$\,n\geqq 2\,$より不適。
(ⅱ)$\,l=0\,$のとき
$b=2,\,3,\,5\,$
(ア)$b=2\,$のとき
③より
$2^k=32$
$\Leftrightarrow k=5$
$\therefore \,$ $n=6,\,a=17\,$
(イ)$b=3\,$のとき
③より
$3^{k-1}=11$
$k\,$は整数より不適。
(ウ)$b=5\,$のとき
③より
$5^{k-1}=7$
$k\,$は整数より不適。
以上より、求める答えは(ⅱ)の(ア)の場合のみであるから、
$(a,\,b,\,n)=(17,\,2,\,6)$
受験勉強・予習復習にはスタサプ
自宅でトップ講師による授業を受けることができるスタサプ。
予備校に通わなくても、スマホで自分のレベルに合わせて授業を受けることができます。
6教科19科目に対応。共通テスト対策講座や志望校別対策講座も全て見放題です。
(僕も数学の学び直しで活用していますが、控えめに言って最高です)
無料体験もあるので、本気で成績を伸ばしたい人はぜひ。
※無料体験はいつ終わるか分からないのでお早めに
さいごに
いかがでしたでしょうか。
今回は2018年早稲田大学商学部の整数問題を解説しました。
頻出パターンなのでしっかりと取れるようになっておきましょう。
また、数学の成績を伸ばしたいと考えている方向けにおすすめの数学の参考書を下記でまとめています。
参考書はとにかく自分に合ったレベルのものを1冊やり切ることがとにかく重要です。
レベルに応じた参考書をやり切る→数学力が向上→レベルに応じた参考書をやり切る→・・・と取り組んでいくことで力がつきます。
レベル別におすすめの参考書をまとめているので、参考書・問題集選びの参考にしてもらえれば幸いです。
今回は以上です。