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二項係数を含んだ整数問題!2023年一橋大学前期大問1の解答・解説

二項係数を含んだ整数問題!2023年一橋大学前期大問1の解答・解説 数A
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今回取り扱う問題は2023年一橋大学の整数問題です。

 

二項係数(コンビネーション)を含んだ整数問題です。一橋大学の整数問題としては比較的簡単な問題だったので、一橋大学受験生は落としたくないような問題でした。

 

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それではさっそくやっていきましょう。

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問題文

$n\,$を$\,2\,$以上$\,20\,$以下の整数,$k\,$を$\,1\,$以上$\,n-1\,$以下の整数とする。
$${}_{n+2}C_{k+1}=2\big({}_nC_{k-1}+{}_nC_{k+1}\big)$$
が成り立つような整数の組$\,(n,\,k)\,$を求めよ。

これから先は解説になります。

自力で解いてみたい方は、ここでいったんストップして挑戦してみてください。

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動画で解説を見たい方へ

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本問題を解く上での考え方・ポイント

さて、今回の問題は整数問題なわけですが、整数問題を解く上で、9割以上は下記の解き方で解くことができます。

①積の形を作る
②条件から範囲を絞る
③倍数や余りに注目する

 

そこで、今回の問題の特徴的なのが、$n\,$が$\,2\,$以上$\,20\,$以下の整数と既に範囲がかなり絞られている点です。

 

$\,2\,$以上$\,20\,$以下の整数を一つ一つ当てはめてみてももちろん解は出せるのですが、19個も調べるのはなかなかに大変です。

 

そこで、$n\,$の候補を条件よりもっと絞り込もうという方針を立てて解いていきます。

 

また、与えられた方程式はコンビネーションを含んでおり、扱いにくいので分数の形に変形してから解いていきましょう。

記号を含んだ式で扱いにくい場合は、扱いやすい式に変形してから考える
ちなみに、コンビネーションの公式は下記の通りです。
$${}_nC_k=\frac{n!}{k!(n-k)!}$$
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解答・解説

解答

${}_{n+2}C_{k+1}=2\big({}_nC_{k-1}+{}_nC_{k+1}\big)$
$\Leftrightarrow$ $\dfrac{(n+2)!}{(k+1)!(n-k+1)!}=2\bigg\{\dfrac{n!}{(k-1)!(n-k+1)!}+\dfrac{n!}{(k+1)!(n-k-1)!}\bigg\}$

両辺に$(k+1)!(n-k+1)!をかけると$

$(n+2)!=2n!\bigg\{k(k+1)+(n-k+1)(n-k)\bigg\}$
$\Leftrightarrow$ $(n+2)(n+1)=2\bigg\{k(k+1)+(n-k+1)(n-k)\bigg\}$
$\Leftrightarrow$ $n^2+3n+2=2(k^2+k)+2n^2-4nk+2k^2+2n-2k$
$\Leftrightarrow$ $4k^2-4nk+n^2-n-2=0\cdots ①$

①より、解の公式より、

$k=\dfrac{2n\pm \sqrt{4n^2-4(n^2-n-2)}}{4}$
$\,\,=\dfrac{n\pm \sqrt{n+2}}{2}\cdots ②$

$k\,$は整数であるから、$\sqrt{n+2}\,$は整数であることが必要。
すなわち、$n+2\,$が平方数であることが必要。

$2\leqq n\leqq 20\,$であるから、$4\leqq n+2\leqq 22$

$\therefore \,$ $n+2=4,\,9,\,16$

$\therefore \,$ $n=2,\,7,\,14$

(ⅰ)$n=2\,$のとき
$k=0,\,2\,(\because \,②)$

$1\leqq k\leqq n-1=1$を満たさないので不適。

(ⅱ)$n=7\,$のとき
$k=2,\,5\,(\because \,②)$

$1\leqq k\leqq n-1=6$を満たすので適する。

(ⅲ)$n=14\,$のとき
$k=5,\,9\,(\because \,②)$

$1\leqq k\leqq n-1=13$を満たすので適する。

(ⅰ)~(ⅲ)より、求める答えは、
$(n,\,k)=(7,\,2),\,(7,\,5),\,(14,\,5),\,(14,\,9)$

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さいごに

いかがでしたでしょうか。

 

今回は2023年一橋大学の問題を解説しました。

 

一橋大学は毎年整数問題が出題されるので、しっかりと整数問題を解けるようになっておきましょう。

 

また、数学の成績を伸ばしたいと考えている方向けにおすすめの数学の参考書を下記でまとめています。

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レベル別におすすめの参考書をまとめているので、参考書・問題集選びの参考にしてもらえれば幸いです。

今回は以上です。

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