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落としてはいけない整数問題!2023年関西医科大学前期 問1

落としてはいけない整数問題!2023年関西医科大学前期 問1 数A
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今回取り扱う問題は2023年関西医科大学の問題です。

 

誘導がついた親切な整数問題です。誘導が親切なだけに、絶対に落としてはいけないような問題でした。

 

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それではさっそくやっていきましょう。

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問題文

(1) $(a+1)(a-1)(b+1)(b-1)-4ab$を因数分解せよ。
(2) $(a+1)(a-1)(b+1)(b-1)=4ab$を満たす整数$\,a,\,b\,$の組で,$a<b\,$の条件を満たすものは$\boxed{\vphantom{0}\qquad}$組あり、そのなかで$\,a,\,b\,$のどちらも正の整数となる組$\,(a,\,b)\,$は$\boxed{\vphantom{0}\qquad}$である。

これから先は解説になります。

自力で解いてみたい方は、ここでいったんストップして挑戦してみてください。

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本問題を解く上での考え方・ポイント

さて、今回の問題は整数問題なわけですが、整数問題を解く上で、9割以上は下記の解き方で解くことができます。

 

①積の形を作る
②条件から範囲を絞る
③倍数や余りに注目する

 

(1)で因数分解をさせているので、積の形を作る解法で攻めていきましょう。

 

また、因数分解の基本は下記の通りです。

 

①共通因数でくくる
②公式やたすき掛けの利用
③最低次数の文字で整理する(次数が同じ場合は、一つの文字で整理)それでも、因数分解できなければ・・・
・文字を置き換える
・項の組み合わせをいろいろ考えてみる
・複二次式は(2乗)-(2乗)を作れないか考える etc…
今回の問題は「最低次数の文字で整理」と「項の組み合わせをいろいろ考えてみる」の2つで因数分解できます。
二つ解法を紹介していきます。
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解答・解説

(1)解答  解法①一つの文字で整理

$(a+1)(a-1)(b+1)(b-1)-4ab$
$=(a^2-1)(b^2-1)-4ab$
$=(b^2-1)a^2-4ba-(b^2-1)$
$=(b+1)(b-1)a^2-4ba-(b+1)(b-1)$
$=\{(b+1)a+(b-1)\}\{(b-1)a-(b+1)\}$
$=(ab+a+b-1)(ab-a-b-1)$

(1)別解  解法②項の組み合わせ考える

$(a+1)(a-1)(b+1)(b-1)-4ab$
$=(a^2-1)(b^2-1)-4ab$
$=a^2b^2-a^2-b^2+1-4ab$
$=(a^2b^2-2ab+1)-(a^2+2ab+b^2)$
$=(ab-1)^2-(a+b)^2$
$=(ab+a+b+1)(ab-a-b-1)$

(2)解答

$(a+1)(a-1)(b+1)(b-1)=4ab$
$\Leftrightarrow (a+1)(a-1)(b+1)(b-1)-4ab=0$
$\Leftrightarrow (ab+a+b+1)(ab-a-b-1)=0$ $(\because \,(1)より)$

$\therefore \,$ $ab+a+b+1=0$ $,ab-a-b-1=0$となる$a,\,b\,$を求めればよい。

$(ⅰ)ab+a+b+1=0$のとき
$ab+a+b+1=0$
$\Leftrightarrow (a+1)(b+1)=2$
$a<b$の条件より,$a+1<b+1$であるから、
$(a+1,\,b+1)=(1,\,2),\,(-2,\,-1)$
$\therefore \,$ $(a,\,b)=(0,\,1),\,(-3,\,-2)$

$(ⅱ)ab-a-b-1=0$のとき
$ab-a-b-1=0$
$\Leftrightarrow (a-1)(b-1)=2$
$a<b$の条件より,$a-1<b-1$であるから、
$(a-1,\,b-1)=(1,\,2),\,(-2,\,-1)$
$\therefore \,$ $(a,\,b)=(2,\,3),\,(-1,\,0)$

(ⅰ)(ⅱ)より,$a<b$の条件を満たすものは4組あり、
そのなかで$a,\,b\,$のどちらも正の整数となる組は$(a,\,b)=(2,\,3)$である。

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さいごに

いかがでしたでしょうか。

 

今回は2023年関西医科大学の整数問題を解説しました。

 

また、数学の成績を伸ばしたいと考えている方向けにおすすめの数学の参考書を下記でまとめています。

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レベルに応じた参考書をやり切る→数学力が向上→レベルに応じた参考書をやり切る→・・・と取り組んでいくことで力がつきます。

 

レベル別におすすめの参考書をまとめているので、参考書・問題集選びの参考にしてもらえれば幸いです。

今回は以上です。

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