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【別解あり】2021年京都大学文系大問5の整数問題!解答・解説

【別解あり】2021年京都大学文系大問5の整数問題!解答・解説 数A
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今回取り扱う問題は2021年京都大学の文系大問5で出題された整数問題です。

 

整数問題のよく出るような考え方の問題なので、慣れている人はきっちりと満点を取るような問題です。

 

差が出る問題なので、ぜひパターンを抑えて取れるようになりたい問題です。

 

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それではさっそくやっていきましょう。

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問題文

$p\,$が素数ならば,$p^4 + 14 \,$は素数でないことを示せ。

これから先は解説になります。

自力で解いてみたい方は、ここでいったんストップして挑戦してみてください。

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本問題を解く上での考え方・ポイント

さて、今回の問題は整数問題なわけですが、整数問題を解く上で、9割以上は下記の解き方で解くことができます。

 

①積の形を作る
②条件から範囲を絞る
③倍数や余りに注目する

 

そして、整数問題で最も大事なのが、

方針が決まらないときは、いろいろな数字を代入して実験して推測する
です。
今回の問題、慣れている人であればすぐに方針は思いつくのですが、思いつかなかったと仮定します。
ということで、いろいろな素数を代入してみて、「こうなんじゃないか」と推測立てて証明していきます。
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解答・解説

解説

上記で解説した通り、まずはいろいろな素数を代入してみます。

$p=2\,$のとき,$p^4+14=30$
$p=3\,$のとき,$p^4+14=95$
$p=5\,$のとき,$p^4+14=639$
$p=7\,$のとき,$p^4+14=2415$

これ以上も計算してみてもいいですが、いったんこのあたりでどのようなことが言えるか考えてみます。

 

上記の実験から、下記のようなことが推測立てることができます。

$p \neq 3$のとき,$p^4 + 14$は$3$の倍数になるのではないか?
また、下記のように考えられた方もいらっしゃるかもしれません。
$p \neq 5$のとき,$p^4 + 14$は$5$の倍数になるのではないか?

 

結論から言うと、どちらも正しいです。
証明方法はほとんど同じなので、今回は「$p \neq 3$のとき,$p^4 + 14$は$3$の倍数になる」ことを2通りで証明していきます。
①3の倍数であることを言いたいので、$\mod 3$を考えて合同式で証明
②式変形をして3の倍数であることを証明
では、方針が決まったところで解答です。

解答

解法①:合同式による証明の解答

(ⅰ)$p=3$のとき,
$p^4 + 14 = 5 \times 19$より,$p^4 + 14$は素数ではない。

(ⅱ)$p \neq 3$のとき,
$p\,$は素数なので,$p \equiv \pm 1(\mod 3)$
このとき,
$p^4 + 14 \equiv (\pm 1)^4 + 14$
$\,\,\,\,\,\,\, \equiv 0 (\mod 3)$
$\therefore \, p^4 + 14$は$3$の倍数である。

$p \geqq 2$より,$p^4 + 14 > 3$であるから,
$p^4 + 14$は素数でない。

(ⅰ)(ⅱ)より題意は示された。

 

解法②:式変形による証明の解答

$p^4+14 =p^4 -1 +15$
$=(p^2+1)(p^2-1)+15$
$=(p^2+1)(p+1)(p-1)+15 \cdots ①$

(ⅰ)$p=3$のとき
$p^4 + 14 = 5 \times 19$より,$p^4 + 14$は素数ではない。

(ⅱ)$p=3k+1$のとき
$p-1\,$が$\,3\,$の倍数で,$15\,$も$\,3\,$の倍数であるから,$p^4+14\,$は$\,3\,$の倍数。$(\because \,$①より$)$
$p \geqq 2$より,$p^4 + 14 > 3$であるから,$p^4 + 14$は素数でない。

(ⅲ)$p=3k+2$のとき
$p+1\,$が$\,3\,$の倍数で,$15\,$も$\,3\,$の倍数であるから,$p^4+14\,$は$\,3\,$の倍数。$(\because \,$①より$)$
(ⅱ)と同様に考えて,$p^4 + 14$は素数でない。

(ⅰ)~(ⅲ)より,題意は示された。

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さいごに

いかがでしたでしょうか。

 

今回は2021年京都大学の問題を解説しました。

 

整数問題で方針が決まらない時は、いろいろ値を代入してみて実験してみることは重要です。

慣れている人はこの問題を見てすぐに$\mod 3$や$\mod 5$気づけますが、すぐに思い浮かばなければ実験してみましょう。

 

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今回は以上です。

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