PR

積分が絡んだ恒等式の良問!2018年早稲田大学商学部大問1(3) 解答・解説

積分が絡んだ恒等式の良問!2018年早稲田大学商学部大問1(3) 解答・解説 数Ⅱ
スポンサーリンク

今回取り扱う問題は2018年早稲田大学商学部で出題された問題です。

 

積分を含んだ恒等式の問題で、一見難しく見えますが一つ一つ丁寧に条件を考えていけば解くことができます。

 

意外と差がついたような問題だったのではないかと思います。

 

created by Rinker
¥1,595 (2024/12/23 02:28:55時点 楽天市場調べ-詳細)

 

それではさっそくやっていきましょう。

勉強おすすめアイテム

created by Rinker
¥1,258 (2024/12/22 15:51:34時点 楽天市場調べ-詳細)

スポンサーリンク

問題文

正の整数$\,m\,$と,定数関数ではない$\,x\,$の整式で表された関数$\,P(x)\,$が,次の条件を満たしている。
すべての実数$\,x\,$に対して、$\int ^x _0\{P(t)\}^mdt=P(x^3)-P(0)$
このとき$\,P(x)=\boxed{\vphantom{0}\qquad}\,$である。

これから先は解説になります。

自力で解いてみたい方は、ここでいったんストップして挑戦してみてください。

スポンサーリンク

動画で解説を見たい方へ

YouTubeでも本問題を解説しています。

動画での解説は下記より確認できます。

 

YouTubeでも数学・算数の良問や難問を解説しています。

良かったらチャンネル登録してもらえると嬉しいです。チャンネル登録はこちら

スポンサーリンク

本問題を解く上でのポイント

まず、$P(x)\,$の条件を整理してみましょう。

$P(x)\,$は$\,x\,$の整式で表された関数と言われているので、$P(x)\,$は
$P(x)=a_nx^n+a_{n-1}x^{n-1}+\cdots +a_1x+a_0\,(n\,$は$\,0\,$以上の整数$)$
という形をしていることが分かります。

 

さらに、$P(x)\,$は定数関数ではないので、
$P(x)=a_0\,$という形をしていないので、1次以上の整式で表された関数であることが分かります。
(上記の式でいうと$\,n\,$は$\,1\,$以上の整数ということが分かります。)

 

では、1次以上の整式で表された関数ということまで分かったので、$P(x)\,$の次数を$\,n\,(n\,$は$\,1\,$以上の整数$)$と置いて考えてみましょう。

 

そうすると、$\int ^x _0\{P(t)\}^mdt=P(x^3)-P(0)$の両辺の次数を文字で表すことができます。

$\int ^x _0\{P(t)\}^mdt\,$の次数は$\,mn+1\,$
$P(x^3)-P(0)\,$の次数は$3n$

 

すべての実数$\,x\,$に対して、$\int ^x _0\{P(t)\}^mdt=P(x^3)-P(0)\,$が成り立つわけですからこの式は恒等式であり、両辺の次数は等しいです。

なので、$mn+1=3n$という式を得ることができます。

 

$m,\,n\,$はそれぞれ正の整数であるので、あとは整数問題ですね。積の形に簡単に変形できるのでそこから$\,m\,$と$\,n\,$の値を求めることができそうです。

 

あとは、そこから$\,P(x)\,$を求めていくわけですが、ゴリゴリ計算しても解くことはできますが、積分の部分で計算の工夫をすることができます。

 

下記の公式を利用することで、計算が比較的楽になります。

$\frac{d}{dx}\int^x_a f(t)dt=f(x)$
この公式がピンと来ない人は動画内で公式についても解説しているので、動画をご確認ください。
スポンサーリンク

解答・解説

解答

$P(x)\,$の次数を$\,n\,(n\,$は$\,1\,$以上の整数$)$と置く。

$\int ^x _0\{P(t)\}^mdt=P(x^3)-P(0)\cdots ①$

両辺の次数を比較すると、
$mn+1=3n$
$\Leftrightarrow mn-3n=-1$
$\Leftrightarrow n(m-3)=-1$

$m,\,n\,$は正の整数であるから、
$(n,\,m-3)=(1,\,-1)$

$\therefore \,(m,\,n)=(2,\,1)$

$n=1\,$であるから、$P(x)=ax+b\,$とおける。

①に代入すると、
$\int_0^x (at+b)^2dt=ax^3+b-b$
$\Leftrightarrow \int_0^x (at+b)^2dt=ax^3$

両辺を$\,x\,$で微分すると、
$(ax+b)^2=3ax^2$
$\Leftrightarrow a^2x^2+2abx+b^2=3ax^2$

両辺の係数を比較して$\,a,\,b\,$を求めると、
$a=0,\,3\;b=0$

$P(x)\,$は定数関数ではないので$\,a\neq 0$

$\therefore \,a=3,\;b=0$

以上より、求める$\,P(x)\,$は,
$P(x)=3x$

受験勉強・予習復習にはスタサプ

自宅でトップ講師による授業を受けることができるスタサプ。
予備校に通わなくても、スマホで自分のレベルに合わせて授業を受けることができます。

6教科19科目に対応。共通テスト対策講座や志望校別対策講座も全て見放題です。
(僕も数学の学び直しで活用していますが、控えめに言って最高です)

無料体験もあるので、本気で成績を伸ばしたい人はぜひ。

※無料体験はいつ終わるか分からないのでお早めに

スポンサーリンク

さいごに

いかがでしたでしょうか。

 

今回は2018年早稲田大学の問題を解説しました。

 

整式や定数関数などの単語が含まれていて一見難しく見える人もいるかもしれませんが、条件を整理していけば難しくないですね。

 

また、数学の成績を伸ばしたいと考えている方向けにおすすめの数学の参考書を下記でまとめています。

【高校数学】レベル別!おすすめの参考書を詳しく紹介
高校数学でおすすめの参考書、問題集をレベル別に応じて紹介します。どんな人にどの参考書がおすすめかまで解説しているので、自分にぴったりの参考書が見つかるはずです。数学力を伸ばしたい、数学を得点源にしたいと考えている方必見です。

参考書はとにかく自分に合ったレベルのものを1冊やり切ることがとにかく重要です。

 

レベルに応じた参考書をやり切る→数学力が向上→レベルに応じた参考書をやり切る→・・・と取り組んでいくことで力がつきます。

 

レベル別におすすめの参考書をまとめているので、参考書・問題集選びの参考にしてもらえれば幸いです。

今回は以上です。

受験勉強・予習復習にはスタサプ

自宅でトップ講師による授業を受けることができるスタサプ。
予備校に通わなくても、スマホで自分のレベルに合わせて授業を受けることができます。

6教科19科目に対応。共通テスト対策講座や志望校別対策講座も全て見放題です。
(僕も数学の学び直しで活用していますが、控えめに言って最高です)

無料体験もあるので、本気で成績を伸ばしたい人はぜひ。

※無料体験はいつ終わるか分からないのでお早めに

タイトルとURLをコピーしました