PR

5つの文字を求める!?東大の整数問題!1980年東京大学文系 問3 解答・解説

5つの文字を求める!?東大の整数問題!1980年東京大学文系 問3 解答・解説 数A
スポンサーリンク

今回取り扱う問題は1980年東京大学の文系で出題された整数問題です。

3つの条件から5つの整数を求めるような問題で、整数問題は苦手な人と得意な人で差がつきやすいので、合否を分けるような1問だったと思います。

勉強おすすめアイテム

それではさっそくやっていきましょう。

スポンサーリンク

問題文

$n,\, a,\, b,\, c,\, d\,$は$\, 0\,$または正の整数であって,
$a^2+b^2+c^2+d^2=n^2-6$
$a+b+c+d\leqq n$
$a\geqq b\geqq c\geqq d$
を満たすものとする。このような整数の組$\,(n,\, a,\, b,\, c,\, d)\,$をすべて求めよ。

これから先は解説になります。

自力で解いてみたい方は、ここでいったんストップして挑戦してみてください。

スポンサーリンク

動画で解説を見たい方へ

YouTubeでも本問題を解説しています。 動画での解説は下記より確認できます。

YouTubeでも数学・算数の良問や難問を解説しています。
良かったらチャンネル登録お願いします。

チャンネル登録はこちら

スポンサーリンク

本問題を解く上での考え方・ポイント

さて、今回の問題は整数問題なわけですが、整数問題を解く上で、9割以上は下記の解き方で解くことができます。

①積の形を作る
②条件から範囲を絞る
③倍数や余りに注目する
多くの文字を扱うような整数問題は②番の「条件から範囲を求める」方法を使って解く問題が多いです。
実際本問題もこの「条件から範囲を求める」をメインに考えていきます。
問題文の3つの条件である、
$a^2+b^2+c^2+d^2=n^2-6$
$a+b+c+d\leqq n$
$a\geqq b\geqq c\geqq d$
を見て、どこから考えていこうかとなるのですが、2つ目の式を両辺2乗すれば、いい感じに1番の式とぶつけることができそうです。($\, n\,$を消すことができる)
あとは、3つ目の条件を用いて、範囲を絞り込んでいくことで解くことができます。
スポンサーリンク

解答・解説

それでは、本問題の解答です。

解答

$a^2+b^2+c^2+d^2=n^2-6$ $\cdots$①
$a+b+c+d\leqq n$$\cdots$②
$a\geqq b\geqq c\geqq d$$\cdots$③

②を両辺2乗して、
$a^2+b^2+c^2+d^2+$$2(ab+ac+ad+bc+bd+cd)$$\leqq n^2$

この式に①を代入して、
$n^2-6+$$2(ab+ac+ad+bc+bd+cd)$$\leqq n^2$
$\Leftrightarrow$$ab+ac+ad+bc+bd+cd$$\leqq 3$ $\cdots$④

③より、
$ab+ac+ad+bc+bd+cd$$\geqq 6d^2\,$であるから、
$6d^2\leqq 3$

$d\,$は$\, 0\,$以上の整数より、$d=0$

これを④に代入すると、
$ab+ac+bc\leqq 3$

同様に③より、
$ab+ac+bc\,geqq 3c^2\,$であるから、
$3c^2\leqq 3$
$\Leftrightarrow c^2\leqq 1$

$c\,$は$\, 0\,$以上の整数より、$c=0,\, 1$

(ⅰ)$c=0\,$のとき
④に代入して、$ab\leqq 3$

同様に③より、$b^2\leqq 3$
$b\,$は$\, 0\,$以上の整数より、$b=0,\, 1$

(ア)$b=0\,$のとき
①に代入して、
$a^2=n^2-6$
$\Leftrightarrow n^2-a^2=6$
$\Leftrightarrow (n-a)(n+a)=6$

$n,\, a\,$は$\, 0\,$以上の整数より、
$(n-a,\, n+a)=(1,\, 6),\,(2,\, 3)$
$n-a,\, n+a\,$の偶奇は一致するので、これを満たす$\, n,\, a\,$は存在しない。

(イ)$b=2\,$のとき
①に代入して、
$a^2+1=n^2-6$
$\Leftrightarrow (n-a)(n+a)=7$

(ア)のときと同様に考え、
$(n-a,\, n+a)=(1,\, 7)$
これを解くと、
$(n,\, a)=(4,\, 3)$

(ⅱ)$c=1\,$のとき
④に代入して、$ab+a+b\leqq 3$
$a\geqq b\geqq 1\,$より、$(a,\, b)=(1,\, 1)$に限られる。

このとき①より、
$3=n^2-6$
$\Leftrightarrow n^2=9$

$\therefore \, n=3$

以上より、求める答えは、
$(n,\, a,\, b,\, c,\, d)=$$(4,\, 3,\, 1,\, 0,\, 0),\,$$(3,\, 1,\, 1,\, 1,\, 0)$

スポンサーリンク

さいごに

いかがでしたでしょうか。

今回は1980年東京大学の整数問題を解説しました。

条件から範囲を絞って考えるような整数問題は、難関大学でよく出題されるので、しっかりと解けるようになっておきましょう。

整数問題に強くなりたいなら、以下の1冊がおすすめです。

created by Rinker
¥1,204 (2025/03/08 23:08:34時点 楽天市場調べ-詳細)

また、数学の成績を伸ばしたいと考えている方向けにおすすめの数学の参考書を下記でまとめています。

【高校数学】レベル別!おすすめの参考書を詳しく紹介
高校数学でおすすめの参考書、問題集をレベル別に応じて紹介します。どんな人にどの参考書がおすすめかまで解説しているので、自分にぴったりの参考書が見つかるはずです。数学力を伸ばしたい、数学を得点源にしたいと考えている方必見です。

参考書はとにかく自分に合ったレベルのものを1冊やり切ることがとにかく重要です。

 

レベルに応じた参考書をやり切る→数学力が向上→レベルに応じた参考書をやり切る→・・・と取り組んでいくことで力がつきます。

 

レベル別におすすめの参考書をまとめているので、参考書・問題集選びの参考にしてもらえれば幸いです。

今回は以上です。

受験勉強・予習復習にはスタサプ

自宅でトップ講師による授業を受けることができるスタサプ。
予備校に通わなくても、スマホで自分のレベルに合わせて授業を受けることができます。

6教科19科目に対応。共通テスト対策講座や志望校別対策講座も全て見放題です。
(僕も数学の学び直しで活用していますが、控えめに言って最高です)

無料体験もあるので、本気で成績を伸ばしたい人はぜひ。

※無料体験はいつ終わるか分からないのでお早めに

タイトルとURLをコピーしました